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『博物ふぇすてぃばる!6』が楽しすぎた!!


どうもこんにちは!三度の飯より博物館が好き、井中まちです!!

(実際博物館や美術館に行くと食事を抜いてしまいがちなので気をつけねばならぬと思っている昨今です)

 

というわけで、毎年この時期に東京・九段下の科学技術館で開催されている、博物ふぇすてぃばる!に行ってきました!!

めっっっっちゃ楽しかった!!!!

去年初めて一般参加してハマり、今年は2回目の一般参加です。

(出展はあこがれるけど私の知識レベルではとても無理だなって今年も痛感して帰ってきました。悲しいね)

 

ちなみに……

 

【博物ふぇすてぃばる!(略して博物ふぇす)とは】

自然科学、生物学、古生物、鉱物、化学、数学、物理学、人文科学、考古学、歴史、天文学、工学などなど博物学や様々な学術ジャンル、蒐集ジャンルを題材にした創作・展示・研究の販売・発表イベントです。 (公式HPより)

 

要するにパラダイスです。

 

具体的にどんな感じなの?っていうのは戦利品を見ていただければおわかりいただけるかと思うのでシュババっとご紹介していきますね!(ジャンルが偏り気味なのはまことに申し訳ない!)

なお、冒頭の写真が戦利品一覧です。あんまり買ってなかったつもりだったんだがな……

 

※先に言っておきますが、数学が死ぬほど苦手なので数学関連は完全ノータッチです。

 

まずはみんな大好き『学研』さん(協賛出展)のブースで入手した、『テオ・ヤンセンのミニビースト』組み立てキット。

学研さんといえば、幼きころは『科学』と『学習』で、大人になってからは『大人の科学』でお世話になりがちな素敵出版社さんですね。愛してる。

テオ・ヤンセン氏は、オランダのキネティック・アーティストであり物理学者。

「風を食べて動く生命体」、『ストランドビースト』が有名です。たぶんなんとなく見たことあるなって方が多いんじゃないかと思います。

そのミニちゃん版を自分で組み立てて動かせるというキットがこちらでございます。最高すぎた。ありがとうございます。

シンプルな構造でありながら美しく、複雑かつなめらかな動きを見せるビーストちゃんにメロメロです。

ビーストちゃんを動かすには風力が必要不可欠なので、扇風機や自然風がなければうちわで煽ぐ必要があるわけなんですが、それをやりながら動画撮影とかマジムリファンタジー8だったので、動いてるところが見たい方はテオ・ヤンセンかストランドビーストで検索してください。すぐ出てきます。

ちなみに現在、札幌芸術の森美術館でテオ・ヤンセン展が開催中!(9/1まで)

こちらのキットはじつはその展覧会の限定グッズです!!

行きたい!!行きたいよ!!そしてほかの種類のビーストちゃんもお迎えしたいよ!!北海道遠いよ!!!!

 

お次は『栃木屋工房』さんの『粘土の羽根飾り』。

その名の通り粘土でできた羽根飾りなんですけど、この羽根、柔軟な樹脂粘土で作られていて、曲がってももとに戻せるすぐれもの。

そしてやわらかいのでまさに「は、羽根~!」って感じ。粘土なのに。すごい。安心して使える羽根飾り、うれしい。

1枚1枚丁寧に作られた、ものっすごい種類の鳥さんの羽根のなかから好きなものを選び、ストーンやアクセサリーパーツも選んで世界にひとつだけのアクセサリーをその場で作ってもらえます。

私は大好きなカラスをチョイス!(種類はハシブトのみでした)

わーいカラスカラスー!ってはしゃいでたらブースの方が「カラスお好きなんですか~?私もです!ちなみにハシブトとハシボソどっちがお好きですか?」って話しかけてくださってちょっぴりカラストークで盛り上がりました。ありがとうございました。

売上金の一部は猛禽類の研究・保護活動を支援するための寄付金として役立てられるとか。ほんの少しですがご協力できたのかな?と思うと嬉しいですね!

 

こちらは『ししゃもラボ』さんの『元素缶バッチ』。

ヒェ~!電子がネコチャーンになってる~~~!!KAWAII~~~!!(正確には、電子の妖精「にゃんしー」さんというそうです)

学校で習う元素の電子配置図がこれだったらみんな超ハッピーだと思う。これにしよ。

私は学生時代実験中に殺されかけた縁で窒素をチョイスしましたが、一番人気は酸素だそうです。やはり酸素は大事。

ものっすごく電子数の多い元素もありましたが(にゃんしーさんがつめつめだった)、ゆくゆくはニホニウム(原子番号113)とかまで作りたいとのこと。

つまり113匹(?)のにゃんしーさんを……お描きになるということですね……

ニホニウム缶バッチが完成したら買いに行きます!!

 

こちらは塩水アーティスト『ヒラシマ マイ』さんの『塩水アート』ポストカード。

読んで字のごとく塩水で描かれたアートです。

本当は原画をお迎えしたいところですが、ポストカードで我慢……!!

原画がとにかく素晴らしかったです!!すべて塩で描かれているため、結晶が空気中の水分を吸収していずれ消えていったり、再結晶して違う景色を見せてくれたり……と、まさしく生きているアートなのだとか。

うおぉ……一緒に年月を過ごしてみたい……そのコンセプトが最高にクールで素敵で素晴らしいなと思いました。制作過程も科学的でおもしろい!!塩の結晶がキラキラしてすごくきれいだし。

あと作品とは関係ないんですが、「あ、おんなじ場所にほくろありますね~」って話しかけていただけて、えへへってなりました。えへへ。

 

こちらは『考古学ふぇすてぃばる』さんの『縄文時代に使われた石ガチャ』でゲットしたチャート。

石器大好きマンは息をするようにガチャを回した。

やったー!!かっこいい石コレクションが増えたぞ!!

ちなみにこちら、当たりは黒曜石と翡翠だそうです。確かに当たり感すごいもんな。

こういうのだいすき。またどこかでお見掛けしたら挑戦したいです。

 

こちらは『北方手芸同好会』さんで入手したエゾシカのアキレス腱。

わんこのおやつ?いいえ、違います。糸にするんだよ!!

これをさけるチーズみたいに裂いて糸にするんです。まえにアイヌ関連の本で読んだか映像で見たか博物館で見たか記憶があいまいだけど気になってて、これは!!買って糸を作るべき!!って思いました。まあ!!うまくできるかどうかは!!べつとして!!

(鹿のアキレス腱から作られる糸をシニューといって、手芸をされる方ならわりとご存じの方も多いそうです。ただ最近は人工のものが多く、本物のシニューはあまり見かけないんだとか)

あとこれを煮詰めると日本画に使うにかわになるそうです。知らんかった。

北方手芸同好会さんでは『北海道の糸』をテーマにした実際に触れる展示もしておられて、ずーっとずーーーっと「手触りが知りたい」と思っていたアットゥシ(オヒョウなどの木の内皮の繊維を織ったアイヌの織物)を触らせていただきました!!

あ り が て ぇ !!!!

しかも昔ながらのギュッとした織り方と最近のゆるい織り方を再現して比較しておられて、もう、めっちゃ参考にさせていただきますありがとうございますほんと助かります。

とてもピンポイントで知りたい情報を収穫できたブースでした……ありがてぇ……

 

ここからは本のご紹介。まあな。増えるんだよ本は。やっぱな。

まずは『キツネの窓』さんの『ただいま収蔵品整理中!』シリーズ。(読了済)

博物館勤務経験のある作者さんによる、郷土資料館の資料整理の裏側を描いた4コマ漫画です。

こちらは絶対ゲットするぞ~!と思って博物ふぇすに行ったので、最初にお迎えさせていただきました!

ああ~憧れの博物館学芸員さんの世界だ~~~!!

博物館の裏側をとってもわかりやすく描いてくださってて、ありがたやありがたや……

とくに印象に残ったのは「文化財防除」について。いわゆる害虫のスペシャリストが、博物館にも必要なんですね。

言われてみれば確かにそうですよね……そういう面から文化財について考えたことがなかったので、とても勉強になりました。なるほどなー!!

 

こちらは『サンズイ舎』さんの『海洋博物系ZINE キュウセンvol.03』。(読了済)

こちらもふぇす行く前からちょっと気になってて、試し読みさせていただき即買いでした。

この号の特集は『海辺の民俗/博物~三浦半島と昔日の海』。

美しい写真やイラストとともに、様々なお祭りだったり伝承だったり、自然だったりの情報が収集できます。

とくに猿島は前から気になっていたので、こちらを読んでますます行きたくなりました!

というか行くべきだなこれは!!

他の号や別冊も気になる……

神聖な場所と生態系維持の関わりについての仮説も面白かったです。

 

こちらは『淡水微生物図館』さんの『淡水微生物図鑑 第3巻』。(読了済)

ご自宅が火災にあわれて売り物にならなくなってしまったとのことで、なんと無料配布しておられました……!!ヒ、ヒェェェよろしいんですかありがとうございます……!!

微生物を擬人化した水彩イラストの本で、それぞれの微生物についての説明もしっかり載っています。

美麗なイラストを楽しめるうえに勉強にもなる!!ありがたし!!

ほとんど知らない微生物だったんですが、みんな生態とかめっちゃ面白くて興味がわきました。

今度出版社からも本を出されるそうなので、そちらも楽しみです!!

 

こちらは『たまごや石鹸堂』さんの『蓄光と蛍光(実験用蓄光ひよこ付き)』。(読了済)

本の左下あたりにちまっといるのが実験用蓄光ひよこさんです!!かわゆ!!

めっちゃわかりやすかった!!めっちゃわかりやすかった!!

そもそも光とはなんなのかというところから始まり、蓄光と蛍光の違い、その活用や悲しい事件まで……本当にわかりやすいしかわいい。かわいいととてもうれしい。

欲を言えば、波としての光だけでなく粒子としてのふるまいも説明していただけるとさらにありがたいかなと思ったりもしましたがそうするとなんか趣旨がずれる気がするしやっぱり必要ないです。全然問題ない。

というかただ単に中途半端に量子論かじった私の残念な頭が考えすぎて混乱しただけです。本当に残念な私の頭……悲しい……

おまけの蓄光ひよこさんで実験しまくろ~!!ブラックライトも欲しくなってきたな!!

 

こちらはかの有名な『医療系雑貨 生みたて卵屋』さんの『薬用原料採集補完記録08 酒精と霊薬史』。(未読)

このシリーズめっちゃ好きで、新しいのが出るたびにお迎えしております!!とても!!よい!!すき!!

明治後期、薬用原料を求めて旅するおじさん博士の記録、という設定の本なんですが、まず表紙を見ていただければお分かりいただける通り雰囲気とかセンスがよすぎてやばい。

内容も多岐にわたり、ものすごくいろんな知識をおじさんの旅の様子とともに仕入れられます。

これからじっくり拝読いたします~!!

ただね、あのね、帰ってから判明したんだけどね、これのひとつ前の7冊目をまだ買ってなかったようでね……うっうっ……また次の機会に必ず……

 

そして博物ふぇすで忘れてはいけないのが、素晴らしき無料配布の『ガクモンからエンタメ(通称ガクタメ)』ペーパーの数々です!!

これこれ~~~!!これが楽しみでね~~~!!

出展者の皆さんの愛と知識とセンスが詰まったとっても楽し嬉しいペーパーなのですよ!!

この『ガクタメ』は「ガクモンからエンタメを楽しもう!広げよう!」という博物ふぇす独自の企画で、こういうふうにペーパーを配布しておられるところもあれば、展示や解説をしてくださるところもあります。

というか、だいたいすべてのブースで立ち止まれば熱く語ってくださいます(笑)。

それが博物ふぇすの一番の魅力だと思う!!本当に楽しいよ!!

 

また、物販だけではなく、研究の紹介などに特化したブースもあります。

専門家の講演だって聞けちゃう!!すばらしき!!!!

今回は講演は聞いてないんですが、『金沢大学ジェンキンズ研究室』の方々のブースがめっちゃくちゃ面白かったです!!

(内容は金属うんちをする深海エビや竜骨群集、木を食べる貝の研究について、など。金沢大学の学生さんやOBの方だけでなく、ロバート・ジェンキンズ博士自ら熱くわかりやすく、そして楽しく解説してくれました!)

 

そんな感じで、ガチ勢の方だけでなく、「旅行先に博物館があるとつい吸い寄せられてしまうんですよね」とか、「常に知的好奇心を満たすために徘徊している」ってタイプの方、また「ちょっと変わった雑貨がほしい」という方にもほんとパラダイスなイベントなので、みんな、行こうよ、博物ふぇす!!

 

※ちなみに来年の開催は東京オリンピックがあるため未定だそうです。ふえぇ……(東京オリンピックも楽しみだけどね!!)