WEBマガジン『KITAB2!』発刊に寄せて


たぶんあれは、7月の半ばとか終わりかけとかそのくらいだったと思う。

一次創作同人仲間であり、心の中で勝手に「姉御……!」とお呼びし敬愛しているマイ・ゴッド・シスターであり、企画力に定評がありすぎることで有名なスナイパー・里見透さんから、とあるお誘いをいただいた。

 

透さん「『KITAB!』第2弾を作ろうと思うんだが、またコラムを書かないか」

私「書く」

 

当然のごとく前のめりでお答えした。

『KITAB!』とは、2020年5月に透さんの手で発行された、一次創作同人誌紹介WEBマガジンのことだ。このコロナ禍にあって、いろんなアレで涙をのんだりソレしたりした創作仲間たちと、「いまだからこそ盛り上がろうぜ!」ってするための、いろいろとすごい粋な計らいが最高な企画である。

ご縁あって、私はそれにコラムを寄稿させていただいたのだが(そのときのブログ記事はこちらです)、ありがたいことにまた書かせていただけることになったのだった。

 

が、話はそれだけでは終わらなかった。

 

透さん「ついでといってはなんだが、副主催的なのやらないか」

私「めっちゃやる」

 

「楽しそうなことはやればハッピー」を信条とする私である。お断りする理由などなかった。

というわけで、『KITAB!』企画第2弾である『KITAB2!』には、コラム寄稿だけでなく主催チームとしても関わらせていただくことになったのである。

 

で、冒頭の写真が「完成した本誌を前にひとり祝杯をあげる私」の図です。

千葉県民の主要エネルギー源・しょうゆサイダーがいつにも増して身にしみる。はじめて飲んだけど。

 

いま改めてまじまじと読んでるんだけど、ほんとマジめっちゃいい雑誌なのでこのブログを読んでくださっているあなたもよろしければぜひしょうゆサイダー片手にダウンロードしてください。無料なんで。無料。なんで(しょうゆサイダーは有料です)。

 

☆『KITAB2!』公式サイト&ダウンロードはこちら

 

 

主催チームは、

・企画立案/デザイン/大ボス:里見透さん

・編集システム作成/コンテンツ企画/参謀:祐太さん

・にぎやかし:井中まち

という3名で構成されている。

 

3名体制でやるような企画を、前回の『KITAB!』では透さんお1人で運営されていたのだから驚きである(当時から祐太さんが編集システムを提供されていたり、校正等でもいろいろな方のご協力があったりしたとはいえ)。

すごい。ほんと。やってみて改めて思うけど尊敬しかない。

 

この3名が揃って密会オンライン・ファーストを行ったのが、8月のはじめ。それから2カ月間、わりとガチでほぼ毎日連絡を取り合っていた。頻度とか密度がなんかもう、ほとんど恋人たちのそれだったと思う。知らんけど。

 

楽しく愛しい日々はあっという間に過ぎていった。

『KITAB2!』刊行の今日という日が、本当にうれしくて、ちょっと寂しい。だって私のなかには、海で夏合宿とかをした捏造の記憶がしっかりと残っているのだ。3人で同じ夕陽に向かって走り出した幻覚も。

ちなみに祐太さんとは今回はじめて直接のご縁をいただいたのだが、なんだかもはや前世からの仲間だったような気がしている(透さんは前前前世)。

 

お2人がな、本当にな、すごくてな。

「世のなかにはこんなに尊敬すべき方々がいらっしゃるんだ」ってうれしくなっちゃって、私の人生が救われたりなどしたわけです。おわかりか。

お2人の尊敬ポイントはとても語りきれないのだけれど、いろいろと未熟な私を見捨てず親身になってアドバイスをくださったり、私の知らぬ宇宙言語で編集や調整をしてくださったり、足りないところ(だらけ)をフォローしてくださったり……本当にありがとうございました。お2人とも大好きです。

 

そしてもちろん、本誌はその性格上、我々3人だけでは作り上げることができなかった。

 

メイン企画である紹介ページへの掲載にご応募いただいた一次創作同人誌、121作品。

コラムやインタビュー、スペシャルコンテンツ企画にご協力いただいた皆さま、9名。

扉絵カットをお寄せくださった皆さま、9名。

校正にご協力いただいた皆さま、9名。

あるあるネタ募集企画にお寄せいただいたあるある、39あるある。

前回『KITAB!』掲載作品への感想募集企画にお寄せいただいた感想、48ラブ。

その感想及び作品情報掲載許可をくださった作者の皆さま、23名。

宣伝キャッチコピー企画にご応募いただいたキャッチコピー、26作。

アンケート企画にご協力いただいた皆さま、数え切れないほどたくさん。

 

それから、『KITAB2!』公式Twitterアカウントをフォローしてくださった皆さま、情報拡散にご協力くださった皆さま、少しでも興味を持ってくださった皆さま、こっそり楽しみに待っていてくださった皆さま……本当に多くの方のご協力とご支援、そしてお一人お一人の創作にかける情熱により、本誌は成り立っている。

 

たぶん、ここまでの規模の合同誌って、そうそうないんじゃないかと思う。

こうして刊行できたのは、この企画にかかわってくださったすべての創作仲間・創作ファンの皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。

 

WEBマガジン『KITAB!』は、コロナ禍でイベント中止が相次ぐなか、少しでも作品紹介や出会いの場を設けられないか、みんなで一緒に盛り上がることはできないか、創作の火を絶やさず、つぎにつなげることはできないか……そういう考えや切なる思いから発足した企画である。

だからきっと、第3弾はないし、ないことを願っている。

でも、そもそもいまのような状況がなければ本誌は存在しなかったんだな、と思うと、なんだか不思議で、ちょっとだけ「よかったな」なんて気持ちにもなる。

とはいえ絶対「ありがとコロナ♡だいすき♡」なんて言わねーけどなばーかばーかコロナのばーーーか!!

 

正直、私個人はなんにもしてないに等しいけれど、『KITAB2!』のパワーはとてつもなく大きいと確信している。

だって私、『KITAB2!』のおかげで新たな修羅場に突入しちゃったもんね。べつに始めなくてもいい戦始めちゃったもんね。

こんにちは締め切り。また会えたね締め切り。頼む、もうちょっとだけ待ってくれ。

 

本誌は、私たち主催チームが自信をもってお届けする、皆さまと一緒に作り上げた「新刊」である。

どうかおおいに盛り上がって、全力でご自身の作品をアピールして、新たな作品と出会って、つぎのイベントまでの日々を楽しんでいただけたらと思う。

 

あとあわよくばうちの本もいっぱい買ってくださいよろしくお願いします。

 

と、こうして振り返ってみると、いち創作者としてこの企画に携わらせていただけて、たくさんの出会いをいただけて、改めて幸せだなと感じました。本当にありがとうございます。

まだまだいろいろ大変な昨今だけど、なんだかんだで乗り越えて、つぎは皆さまとリアルイベント会場でお会いできたらうれしいです。

 

それで、「あっ、KITAB!でもお会いしましたよね!」なんて会話が会場のあちこちで生まれたりなんかしたら、それはもう死ぬほどハッピーだな。死なんけど。

 

 

井中まち